マニュアル屋の随想

多面的にものを観る

一つの物体も見る角度によって見え方が変わります。
 
 
さて、
 
 
ある中小企業診断士の方とお話をしておりました。聞けばその方は、元々岐阜県の補助金採択後事業者の支援機関で嘱託を受けて働いていたそうです。その彼ですが、彼には彼の事業を整えるお手伝いをしてくださる方がいらっしゃいます。
 
 
その方とお話をしているときのこと、その職務・役割について深く聞いていきますと、違和感を感じられたそうです。
 
 
公的な事務局が、採択された企業の応募書類を法的・補助金申請のルールに合致する形にこじつける書類を作るお手伝いをして、それを審査するとなると、マッチポンプというか、おかしくないでしょうか?
 
 
そこで、更に聞いていくと、内部の職員の立場ではなく、嘱託を受けてあくまでも外部の立場で企業だけではまとまっていかない書類を整える役割を担っていたそうです。
 
 
彼は、その方に自身が当時行っていた職務について整理するお手伝いをいただいて、関係と期待される役割を見直すことができたと言います。
 
 
このように公的機関から嘱託を受けて働いていると、立ち位置が自分でも分からなくなり、そうなれば公的機関に対しても企業に対しても、お役に立つことができなかったのではないか、と彼は考えたそうです。
 
 
自身とお客様との契約関係、期待される役割、自身の立ち位置を明確に捉えなければ、誰に対しても役に立つことはできないでしょう。
 
 
彼が仕事で関わる方々の中で、今自身が何の役割で、何の立ち位置でそこにいるのかを明確にして、関わる方々のお役に立てるようになっていく様子を静かに見守りたいと思います。
 
 
合掌

TIME2019.10.10  雑感

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