マニュアル屋の随想

やって当然のことは価値ではない

なんと、この商品には取扱説明書が付いてきます!
 
 
さて、
 
 
私の地元である愛知県一宮市に住み暮らす中小企業診断士の知人がおります。彼いわく、彼には彼の事業の業務内容整理をお手伝いしてくださる方がいらっしゃるそうです。その方に業務内容を説明していた時のこと、
 
 
「ほう、補助金申請支援というのは、どのようなお仕事ですか。」
 
 
「それはですね~~~(中略)」
 
 
「・・・公募要領の読み込みですか?それは・・・その個別のお客様の為にやっていらっしゃる内容ですか?」
 
 
「いえ・・・期間における補助金申請を行うときには、事前に読み込んで徹底的に分析しています。」
 
 
「それは、業務を遂行する上では当然に行う作業・・・と言えますよね?」
 
 
つまり、その方が彼に仰っていることは、「業務を遂行するために当然に必要な準備等の活動を、あたかも商品であるかのように言っても仕方ない」ということです。
 
 
公募要領を徹底的に読み込み、土台となる知識を身に付けることは、「専門家」ならば当然に誰もが同じことをしているでしょう。
 
 
その上で、個別の相手に対して、何かしらの価値を提供するからこそ「お仕事」になるのです。当然のことを、個別案件に対する価値として算定しようとしても、誰も価値を認めてはくれないでしょう。
 
 
彼が、自分が何をしたのか、自分が何にどれだけの時間を使ったか、ではなく、自分はどのような価値が提供できるのか、自分はどのような価値を提供できているのかによって、自分の仕事の出来を判断できるようになっていく様子を静かに見守りたいと思います。 
 
 
合掌

TIME2019.10.02  お知らせ

関連記事